赤外線を“出せる体”を作ろう——そのカギは筋トレだった
- 7月26日
- 読了時間: 4分
更新日:8月8日
はじめに:赤外線と健康の関係、ただのブームじゃない?
近年、「赤外線でEZ水(構造化水)を増やすと健康になる!」という主張が注目を集めています。しかしこの話、フィットネス愛好家の視点から見ると、もっと本質的な解釈ができるのでは?と思いませんか?

本記事では、
水の第4の相(EZ水)とは何か?
赤外線との関係
そしてなぜ「筋トレ」や「有酸素運動」が本質的な健康手段なのか?
を、科学的根拠とともにわかりやすく解説します。
✅ 水の第4の相(EZ水)とは?
通常の水の3つの相
水には、
固体(氷)
液体(水)
気体(水蒸気)
という3つの「相(状態)」があります。
第4の相「EZ水」とは何か?
アメリカの生物物理学者ジェラルド・ポラック博士が提唱した概念で、親水性の表面(水を好む性質の物質)の近くで、ゲル状に秩序だった水が形成されるとされています。これを「Exclusion Zone(EZ)水=排除領域水」と呼びます。
このEZ水には、
通常の水より粘性が高く、
負の電荷を帯びており、
赤外線によって領域が拡大する
という特性があると報告されています。
🔬 実験データ:赤外線でEZ水が本当に拡大する
2008年のポラックらの論文では、赤外線(2.5~3.1μm)を照射するとEZ水の領域が最大で3倍以上に拡大したことが確認されました。
🔹 詳細:
ナフィオンという親水性素材を水に浸す
その表面にEZ水が発生
赤外線を当てると、EZ領域が可視的に広がる
👉 つまり、「赤外線=水にエネルギーを与える手段」だということです。
🧍♂️ では、人体でもEZ水はできるの?
結論:ミクロなレベルでは「YES」
生体内の細胞膜やタンパク質の周囲に存在する水は、**構造化された水(hydration layer)**であり、
実質的に「EZ水的性質」を持つと考えられています。
ただし、
実験室レベルのEZ水(数百ミクロン単位)ほど大きな領域は、人体内では確認されていません。
☀️ 重要な問い:「体は赤外線を出しているのに、なぜ外部から照射するのか?」
人体は常に赤外線を放出している
体温(36〜37℃)を持つ人間は、主に9〜10μmの波長の遠赤外線を常時放射しています。
この自然な赤外線によって、体内のEZ水が維持されている可能性があるのです。
ならば赤外線照射は不要?
いいえ、それは早計です。
重要なのは「赤外線放射の低下」に注目すること
加齢や慢性疲労、冷え、低栄養、運動不足などにより、代謝(=体熱=赤外線放射)は低下します。
そのような状態では、体内のEZ水形成も不安定になると考えられます。
👉 だからこそ、「赤外線照射が健康に効く」のではなく、
👉 「赤外線が足りない状態にある人にとっては補完的に有効」なのです。
🏋️♂️ 運動こそ、最高の赤外線“自家発電装置”
「赤外線照射器を買うよりも、筋トレした方が早い。」そう言っても過言ではありません。

筋トレのメリット
筋肉量が増えることで基礎代謝が上昇し、安静時でも赤外線放射が増加
成長ホルモン、テストステロンなどの代謝系ホルモンの分泌増加
ミトコンドリアの質の改善 → 発熱効率アップ
有酸素運動のメリット
ミトコンドリアの「量」が増える
血流・酸素供給改善 → 水環境の安定 → EZ水形成に貢献
自律神経バランスが整い、体温維持力が向上
📉 逆に、「赤外線だけに頼る健康法」は本質を見誤っている
「赤外線照射で健康に!」というのは、あくまで少しでも楽をしたい人向けのマーケティング用語でしかありません。
✅ 本来のあるべき順序はこうです:
運動・睡眠・栄養で代謝を高く維持すること(=赤外線の“自家発電”)
それでも難しい場合に限り、赤外線照射や温熱で補完すること
🧭 まとめ:EZ水の話は、運動の価値を再認識させてくれる
観点 | 説明 |
EZ水とは? | 親水性面近くにできる構造化された水。赤外線で拡大。 |
赤外線の役割 | EZ水を維持・拡大させる“エネルギー源” |
体の赤外線 | 代謝(体温)に由来し、常に放出している |
赤外線照射の意味 | 代謝が落ちた人への補完手段としては有効 |
真の解決法 | 筋トレ・有酸素運動など、赤外線を“自分で作る体”をつくること |
💡最後に一言
もしあなたが「もっと代謝を上げたい」「温活だけでは物足りない」と思うなら、筋トレこそが“最大の温活”であり、赤外線の“根本生産装置”なのです。
EZ水や赤外線の話は、科学を通じて、私たちの運動の意味を再発見させてくれます。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。これからも「心と体を守る健康情報」を発信していきます。それでは、また次回の記事でお会いしましょう。






